2017年07月17日

ありがとうございました!

昨日は「もう梅雨明けたの?」っていうぐらい暑い中,また連休中にもかかわらず,我々の演奏を聴きに来ていただき,本当にありがとうございました。

おかげさまで今回もチケットノルマをクリアすることができました。というか対バンさんもお客さんが多くて,立ち見が出るぐらいの大盛況でした。

まあいつもの如く荒っぽい演奏でしたが(笑),初のインプロビゼーションを含め,「勢い」と「盛り上がり」はしっかり楽しんでいただけたかなと思います。

演奏の動画は現在編集中です。できあがったらここでご披露いたしますのでどうぞお楽しみに!


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2017年04月23日

固執と妥協

音楽って人によってかなり好き嫌いが分かれますよね。音楽好きの人ほど,音の好き嫌いがハッキリしてるような感じもします。

YASU-Q自身も,聴く分にはあまり苦手はなく何でも楽しんで聴ける方ですが,自分がバンド等で演奏するとなると,技術的にどうこうではなく,苦手,というよりも絶対にやりたくない音楽は結構あります。

これまでの半生でもそれが原因で止めたり解散したバンドが数知れず...いや,まあ人間関係とか,メンバーが引っ越したとか,他の事情も関係してますけどね(笑)。

素人でコレですから,音楽で食ってる人達,特にトップアーティストとなると,自分が作ったり演奏したりする音楽にはいろいろこだわりがあるのが当然でしょう。仲良くやってるように見えてた有名バンドで突然のメンバー脱退,なんてのはよくありますよね。


英国の"YES"というプログレを代表するバンドは,YASU-Qの最も好きなバンドの一つですが,特にメンバーの離合集散が多いバンドとして有名です。中心的なメンバーに何回何回も脱退・再加入を繰り返してるヤツが何人もいる(笑)。

まあメンバー全員がソロでも十分やって行ける,一癖も二癖もある超・凄腕ミュージシャンばかりなので,ワガママやこだわりもハンパないのでしょう。これまでも何度かバンドが分裂状態になり,"YES"というバンド名の使用権をめぐって裁判沙汰になったことすらあります。


バンドの創設メンバーであり,唯一YESを正式に「脱退したことのない」ベーシストのクリス・スクワイヤが本家YESをずっと牽引し続け,2014年にも来日していましたが(→その時のblog),翌2015年に白血病で亡くなってしまいました。

彼の遺志によりバンドは存続することになり,スティーブ・ハウ,アラン・ホワイトという全盛期のメンバーを中心にジェフ・ダウンズと比較的若いメンバーで脇を固め,しっかり本家YESは継続されています。


もう一人の創設メンバーであるジョン・アンダーソンはこれまでも何度かバンドを離れては戻りを繰り返していますが,2008年に病気を理由に脱退してからはバンドに戻らずファンをやきもきさせていました。

ところが昨年から,こちらも全盛期のメンバーでYESに何度も脱退・再加入を繰り返しているリック・ウェイクマンと,80年代から90年代のYESを支えたギタリスト,トレヴァー・ラビンの2人と組んで,"アンダーソン・ラビン・ウェイクマン",略して"ARW"というバンドを組んで,分家YES的な活動を再開させました。


そして。

先週末この"ARW"の来日公演がありました。

行く行く行く!

当然,聴き逃せるわけもなく,YASU-Qも尼崎のアルカイックホールに駆けつけたワケです。はい,ここまでが前置き。前置き長あ(笑)。

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本家YESやクリムゾンほどは観客いないかなと思って行ったら大間違い。ホール入り口には,プログレ系の大物のコンサートでは見慣れた中年〜初老のややくたびれたオッサン達が長蛇の列を作っております。もちろんYASU-Q自身もそこに完全に溶け込んでいるわけで(笑)。女性もちらほらおられますが,全体の1〜2割ぐらいかな。

ステージ上手には10台ほどのキーボードが階層をなして半円形に並べられており,コルグやローランドのハイエンドキーボードの上にミニモーグが2台ちょこんと乗ってるのが,観客の期待をさりげに高めています。

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ナレーションではバンド名を"ARW"ではなく"YES feat. Anderson, Rabin, Wakeman"と呼んでおり,家に帰って調べてみたら,つい最近になってこの3人でも"YES"を名乗ることが正式に認められたようですね。しかも4月初旬には本家YESのロック殿堂入りの記念式典で,スティーブ・ハウ,アラン・ホワイトとこの3人と,なんと"RUSH"のゲディ・リーでステージに立ったらしい。

クリスが生きてる内に全盛期メンバーでの再結成は見られなかったけど,いつかもう一度ジョンやリックが本家YESに合流して一緒に往年の名曲を聴かせてくれないかなと,どうしても期待してしまいますね。


サポートメンバーのリズム隊に続いてリックとトレバーがステージに現れ,中央でしっかり抱き合って再会の感動を演出しつつそれぞれの持ち場につきます。ちゃんとマント着てるよ,リック〜!

ステージは80年代YESの象徴的な曲"Cinema"から始まり,3rdアルバムの"Perpetual Change"へと続いて行く中で,この日の主役ジョンがリズムに乗って,というよりどう見ても左右によろけながら登場(笑)。


私,恥ずかしながらジョンをこの目で見るのは初めて。

もう70歳を超えてるというのに,小柄なこともあってか「可愛い」感じのおっちゃん(失礼)。よく動きますし,芸達者で,歌いながらいろいろな楽器を手にします。


最初はちょっと声の出がイマイチでしたが,1曲2曲歌う内にどんどんハイトーンが伸びるようになり,ああなるほど,これが「天使の声」かとゾクゾクしてきます。

歌が上手いとか声が綺麗とかそういうレベルではなく,これは本当に「声の芸術」。

透き通るようなロングトーンもあれば,ハスキーさを加えたパワフルな押しもある。ささやくような小声もあれば,完全にロックしたシャウトもある。も,何でもアリ。

昔々大学生の頃,九九五式の前身になったバンドで一生懸命コピーした"Heart Of The Sunrise"。本物のジョンの歌声はもう涙だーだーモンでしたよ。


セットリストは新旧のYESの曲をバランス良く取り上げてました。個人的にはアルバム"90125"から"Hold On"とか"Changes"をとりあげられてたのが超・嬉しかった。"Changes"もバンドでやりましたよ。大変でしたけど(笑)。

リックのキーボードが大活躍する"Awaken"も嬉しかった。マントを翻しながらずらっと並んだ多数のキーボードを自由自在に操る姿は,この人が自分のヒーローの一人であることをしっかり確認させてくれました。


トレバーのギターは相変わらず超絶技巧でしたし,サポートのリズム隊のお二人もコーラスに参加しててマルチぶりを発揮した良いお仕事をされていました。

でもなあ,やっぱりなあ...

いやここからはもう個人的な好みの問題ですが。


よーく聴いてると,時々,あれ?ずれた?っていう突っ込みどころが。そりゃトッププロですからミスっても上手に誤魔化してますけど,本家YESの,本当にもう一糸乱れぬ完璧な演奏と比べると若干ドタバタした荒っぽい感じが否めない。

やはりクリスとアランという本家YESの鉄壁のリズム隊がいかに凄いかというのがよーく分かります。リズム隊が絶対に乱れないから上物のギター,キーボード,ボーカルが自由にできる。

ギターもやっぱりスティーブのあの独特のギターの方が好きだなあ...単純な上手い下手だったらトレバーの方が上なんだろうけど。


そういう意味では,歌とキーボードはこちらが本家,ギターとリズム隊は向こうが本家,みたいな残念な感じ。やっぱり何とかジョンやリックがもう一度本家YESに合流してくれないかなあ。

いろいろな意地や固執,確執はあるでしょうが「妥協」これですよ。クリスが生きてたらまた上手に2つのバンドをまとめてくれたんだろうけど...

そんことを思ってる内にステージはどんどん進み,ラストは"Owner Of Lonely Heart"でアンコールは"Round About"。そりゃもう大盛り上がりでしたよ。


ということで。

ジョンの歌声や演奏そのものはとても楽しめたけど,ちょっぴり寂しい切ない気持ちも感じた一夜でした。

posted by YASU-Q at 19:40| Comment(0) | TrackBack(0) | ライブレポート

2016年10月29日

舞台裏の中年 (九九五式ライブ@ブランニューご報告)


YASU-Qは大学時代,軽音に属してたこともあっていろんなバンドに関わってましたから,ライブの経験回数だけは結構あります。

ただこれまで不思議と,同じジャンルの対バンさんと一緒にライブをやるという経験がほとんどなく,いつも種々雑多なバンドさんと一緒に出てました。

時には対バンのメンバーさんと意気投合することもありましたが,所詮はやってるジャンルも好きな曲も違いますので,何度も対バンを組んだり,お互いのライブに行き来するような間柄になることはなかなかありませんでした。


この九九五式でも,もう何回もステージに立ってますが,同じようなプログレ系のバンドと一緒になったことがない。常に微妙なアウェイ感を持ちながら,「まあどうせ俺たちはプログレだからな...」と半分イジケながら,でもとりあえず聴きに来てくれるお客さんはいるし!っていう感じでがんばってきました。

だから。

今回のライブはすごい楽しみだったんですよ。同じプログレ系のバンド,しかも2〜3人という最小限の人数でやってる,まるで「同士」のようなバンドが3組。いろいろ話をできるといいな。仲良くなれるといいな。

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我々も同じ時間をもらい対バンとして扱ってもらってますが,やはりメインアクターはトリの"DREAM BREAKER"さんでしょうか。実はこの"DREAM BREAKER"(以下ドリブレ)さんは個人的にも以前から注目していたバンドなんです。

現在はリズム隊のメンバーがおられずベースとドラムは打ち込みでライブをされてますが,超絶技巧Gtのお兄さんお二人と素晴らしい美人女性Voのトリオ編成で,都会派プログレというか,オシャレで現代的な音楽を展開されています。若いのにちゃんと自分たちの音や雰囲気を確立されてるのがすごい。

かつてこのドリブレさんがメンバー募集サイトにベーシスト募集の記事を出されてるのを見て,私YASU-Q,思わず応募しそうになりましたが,年齢と技術力の開きがあまりに大きく断念しました(笑)。でもそれぐらい気になってたバンドさんなんで,一緒のステージに立てるというのはすごい光栄。すごい楽しみ。


・・・・・・

ということで当日。

今回は荷物が多いこともあり,京橋で1時間だけ音を出してからYASU-Qのクルマで西九条まで移動。ブランニューさんの前でsin5とひぐQと荷物を下ろします。

日曜日の昼間だし駐車場はどこか空いてるだろうと思っていたら,近所の公園でお祭りをしていたせいかどこも「満」の字が。しかたなくちょっと離れたライフの駐車場に停めさせてもらいました(もちろんちゃんとコインパーキングになってる所ね)。


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さてブランニューさん。環状線のガード下とは聞いてましたが,本当に線路の直下で,しばしば雷鳴のような電車の通過音が鳴り響きます(すぐに慣れます)。入り口から想像されるよりも中はずっと広く,構造もよく考えられています。

何より一番感動したのは「楽屋」。ちゃんと部屋になった楽屋がある! 何せこれまで通路みたいな楽屋ばっかりだったからねえ(笑)。

中は結構広く,今回のような少人数バンド×3組だと,出演者全員が楽屋に入ってもまだ余裕がある。

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しかも受け付けを通らなくても楽屋からさっと舞台袖に出られる。それが当たり前なのかもしれないけど,これまでこんな便利なレイアウトの楽屋はなかったなあ。

などと妙なところに感動しながらセットリストや照明表などを書いて提出。そうこうするうちにもうリハの時間です。


わー,ステージも広い。sin5が遠くに見える(笑)。

この日はベーアンの調子が悪く,音量が一定しないのでちょっと手こずりましたが,今回初導入の機材はきっちり作動しており,大きな問題なくリハは終了。

近所のコンビニでオニギリなど買ってきて件の楽屋で遅い目の昼ゴハンを食べていると,他のバンドのメンバーさん達とも一緒になります。

"燕王子"の素敵なオジサマお二方やドリブレの若人お三方ともいろいろ楽しい話をできました。ドリブレのリーダーさんには,実家から送られてきたという超高級,巨大マスカットをいただきましたが,すっげえ美味しかった! ありがとうございました。


楽屋でまったりしてるうちに,フロアにぽつぽつお客さんがお見えになり,ぼちぼち開演の時間になります。

本日のトップバッターは"燕王子"さんから。

お歳的には我々よりちょっと先輩かな。素敵なオジサマ2人でピアノとドラムスというデュオ構成のインストバンドです。何でこういう構成になったかもいろいろ聞かせていただきました。

曲はバリバリ変拍子のプログレというのではないけど,流暢なピアノが奏でるPOPなメロディとコード,そこにドラムさんの時にROCKっぽくもあり時にJAZZっぽくもあるリズムが絡んで来ることで,どこからかプログレっぽい匂いが立ち上ってくるという,そういう「通」とか「粋」な感じ。

MCでのお二人のカラミも面白く,ずっとステージを見ていたかったのですが,次の自分たちの出番に備えて仕方なく楽屋に戻ります。


さてお次は我々"九九五式"の出番。

今回は短い曲も入れると9曲もセットリストに入ってる,MC込みで45分の長丁場です。初めて人前で演奏する曲あり,初めて使う機材もあり,しっかり練習をしてきているとはいえ,不安はいろいろあります。

しかしまあこの期に及んでごちゃごちゃ言っててもしょうがない。最善を尽くすだけ。

ということでsin5の「い〜ぶらひぃぃぃいむ」という声から幕が開き,ステージが始まります。


1.ムスタファ(Queen)〜戦車の入場*
2.傘がない(井上陽水)
3.21世紀のスキッツォイド・マン(King Crimson)
4.エレファント・トーク(King Crimson)
MC
5.Fly Me To The Moon(JAZZスタンダード曲)
6.Fallen Angel(King Crimson)
MC
7.Winter Dream*
8.ロクサーヌ(Police)
9.太陽と戦慄,パートU(King Crimson)

*:オリジナル曲


まあ細かいミスは少々ありましたが,いつものような「おいおい」というミスはなく,演奏としては結構まとまっていて,これまでやってきた中でベストかなと思えるものでした。日曜の夜にもかかわらず来ていただいたお客さんにも報いることができたかなと思います。

実際,演奏してて「楽しい!」と思えたステージは今回が初めてかな。もっと演奏したい,もっとステージに立っていたい,そんな気持ちすら感じました。

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さて。

自分たちの演奏が済んだ後は,片付けもそこそこにフロアに戻って,トリのドリブレさんの演奏をじっくり楽しませていただきます。


いやあ,やっぱりすごい。

リズム隊やkeyが打ち込みなだけに,「音圧」とか「ドライブ感」という点では多少残念な面もありますが,その演奏力,歌声,楽曲の完成度などで圧倒されます。すごい!

ステージングもさすがに慣れていらっしゃる。同じ3人組でも我々3人では全くあり得ないようなアクションがいっぱい。「見せる」という意味でも非常にハイレベル。

こちらも変拍子バリバリという奇をてらったプログレではなく,テクニカルで洗練された都会的な音の中,その随所にプログレのエッセンスが見え隠れするというカッコ良さ。ポスト・プログレっていうのかな。

やっぱコテコテの野蛮なプログレやってるの俺たちだけだなあ(笑)。

いやあ,やっぱりすごいわ。

20歳若かったらなあ...「お,俺にベース弾かせて下さい!」って叫んで土下座してたと思う(笑)。それぐらい,やっぱり素晴らしかった。


燕王子さん,ドリブレさんとは全ステージが終わってからもいろいろな話をさせていただきました。今回は時間にも余裕があったので,来ていただいたお客さんともいろいろ話ができました。


あー,本当に楽しかった。

今回のライブが終わっての正直な感想です。

ブランニューの岡西さんからも「来年もまたプログレの日をやるからよろしく」と言っていただきました。いや,もう,こちらこそぜひよろしくです。その日に向けて,おっさん三人はしっかり練習して行きますよ。


今回のライブの動画はまた後日アップいたします。


posted by YASU-Q at 22:00| Comment(2) | TrackBack(0) | ライブレポート

2016年07月13日

みなをアッと言わせるような演奏をしよう!(第3回定例ライブご報告)

先週末の定例ライブ@心斎橋JUZA。イマイチのお天気の中,遠くからおこしいただいたみなさま,本当にありがとうございました。


昨年5月,同じJUZAで約30年ぶりに3人揃ってステージに立って以来,もう定例ライブも3回目。夏祭りのステージや身内だけのスタジオライブも入れたら,人前で演奏するのはもう5〜6回目になります。結構がんばってるよねオッサン達。

レパートリーも増えた。やれと言われれば1時間ぐらいのステージは余裕でこなせるようになった(演奏の質を問われなければ,だけどね)。今回はいよいよ例の新曲をご披露する予定。

チケットの売れ行きも順調で,今回は初めてチケットノルマを達成。配布されたチケットで「足りない」という事態になりちょっと焦りました。

それにYASU-Q自身は今回,初めて家族をライブに招待しました。実は心中いろいろ期するものもございました。


もう一度3人でちゃんとステージに立とうじゃないか。
みなをアッと言わせるような演奏をしようじゃないか。

いつものスタジオ遊びの後,京橋のとあるバーで,YASU-Qがsin5とひぐQを熱く口説いたあの日から2年半。

そこから毎月3人でスタジオにこもり,きちんと曲を決めて練習するようになりましたが,最初はどうにもこうにもひどい音で,とても人様に聞かせられるような代物ではありませんでした。それでも3人でコツコツ練習を積み重ね,昨年からはステージを何回か経験し,ここまで来ました。


YASU-Qの家族は,嫁様も子供達も結構シビアです。決してパパの道楽を優しく見守ってくれるような生暖かい連中ではありません。オヤジだろうが何だろうが,下手クソなら一刀両断に斬り捨てられるような,そんな批判精神旺盛な殺伐とした家族です(笑)。

ですから,家族の前で演奏するというのは,YASU-Qにとってはどんなコンテストよりもシビアな審査の前に立つことになります。さあ,スベったらもう家には帰れないぞ(笑)。


sin5やひぐQにしても,ライブに立つようになって1年。それぞれ思うところがあるでしょう。

2年半前に熱く語った目標。

「みなをアッと言わせるような演奏」。

我々3人はそこに到達できたのでしょうか?


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さてさて当日。

前日から大雨でどうなるかと思いましたが,昼には雨も上がり,蒸し暑い梅雨の曇り空ながら,お客さんには何とか傘を持たずに手ぶらで来ていただけるようになってホッとしました。

3人でお昼に心斎橋入りし,リハの前に最後のスタジオ練習。よくミスる個所を何度も反復練習します。ああ,俺たちってやっぱりマジメだ(笑)。


今回は出順が全体の2番目と早いため逆にリハ入りは最後の方。さすがにリハももう慣れてきて,特に戸惑うこともなく,舞い上がることもなく,あっさり終了。去年は中音の設定に難儀したベースアンプが普通のAMPEGに替わってたのが地味に嬉しかった。

リハの終了後,外に出て遅い目の昼飯を食って,音楽の話題,翌日の選挙の話題,これからの活動の方向性など話している内にもう開場の時間です。慌ててライブハウスに戻ります。


ライブ前の緊張は相変わらずですね。ジッとしてても落ち着かない。楽屋で楽器をいじるヤツ,受付けの横でお客さんと立ち話するヤツ,対バンの演奏に聴き入るヤツ,何度もトイレに駆け込むヤツ,3人それぞれの過ごし方で時を待ちます。

ただ,今回久しぶりにお会いするお客さんや前回のCLAPPERにも来てくれたお仕事つながりのお客さん,そして自分の家族などいろいろなお客さんの顔を見ていると,不思議と気持ちが落ち着いてきます。

そうだ,俺たちは3人だけでやってるんじゃない。

それぞれお父さんのバンド活動を支えてくれる家族がいて,このクソ暑い中を心斎橋までわざわざ来てくれる友人知人達がいて,そして3人の日常の生活やお仕事を取り巻くいろいろな人達がいて,そのおかげで俺たちはこんな音楽道楽をやってられる。

今日はその中でも特にたくさんの人達に来てもらえた。

「3人がステージに立ち,皆様に演奏をご披露する」というのではなく,フロアに来てくれたお客さん達と一緒に「ライブを作ってる」んだと考えよう。みんなで一緒に共同作業をするんだ。

自然とそんな気持ちになってきて,気持ちはシーンと静まってきました。よし,今日は良い演奏ができそうだ。

他の2人は結構緊張してたみたいですが(笑)。


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さあ転換時間になり,エフェクターやベースを持って暗いステージに出て行きます。

フロアを見渡すと,いるいる,これまで見たことないぐらいたくさんのお客さん。小さいハコが結構いっぱいです。

大昔からの飲み友達,新旧のバンド友達,お仕事関連の友人知人,いつも動画を撮影してくれる「4人目の九九五式」ひぐQの奥様,そしてそして自分の家族。息子がニヤニヤ笑ってこっちを見てるのが目に入ります。

いるいる,みんないてる。

何だかこちらも表情がニヤけてきます。よーし,大丈夫。

さあ,一緒にやろうぜ,楽しもうぜ。


ガーン!

戦車が主砲をぶっ放すが如く,1曲目の最初の和音が小さいハコに響き渡ります...


セットリストは

1.戦車の入場(オリジナル by ひぐQ)
2.21世紀のスキッツォイドマン(キングクリムゾン)
3.エレファント・トーク(キングクリムゾン)
4.フォーリング・エンジェル(キングクリムゾン)
5.ウインター・ドリーム(オリジナル by sin5)
6.太陽と戦慄・パートU(キングクリムゾン)

という,いつものクリムゾンカバー+オリジナルで,4曲目が今年に入ってずっと取り組んできた新曲です。

演奏の出来はまあ70点というところかな。結局,直前まで練習してた個所をしっかり間違ってしまってて,演奏技術という点ではなかなか良い点が取れません。

ただライブパフォーマンスという点では,たくさんのお客さんと一緒に大いに盛り上がって楽しむことができました。個人的には80点,90点,いや100点あげても良いかというぐらい楽しかった。

「みなをアッと言わせるような演奏」。

演奏技術ではなかなか達成できない目標ですが,ライブ全体のパフォーマンスとしては何とかそれに近いところまでは到達したのではないかと思います。


また今回は対バンの方々にも恵まれたようで,対バンのメンバーさんもお客さんもノリの良い方が多くてとても嬉しかった。特に我々の次の次の出順のバンドさん「ANIMAGRAND」さんかな? 超綺麗なお姉さんとイケメンのお兄さん2人がかぶりつきでステージを見て下さってたので非常に気合い入りました。ありがとうございました。

そして気になるYASU-Qの家族からの評価ですが,「意外に良かった」「sin5さんのボーカルすごく上手くなった」などなど概ね好評。何とかお家には帰れそうです(笑)。

女子高生の娘からは「back numberとかもっと知ってる曲をやって欲しかった」とかそんな意見もありましたが,それは無理だからね(笑)。


そして。

戦い済んで日が暮れて。

打ち上げで飲むビールは最高!!

そしてまた飲んで飲んで回って回って結局日付が変わるまでカラオケで騒ぐオッサン3人。どんだけ音楽好きやねんお前ら(笑)。

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最後になりましたが,蒸し暑い梅雨空の下,遠くから足を運んでいただいたみなさま,本当にありがとうございました。

どうにかライブ活動再開時の目標には近づくことができましたが,まだまだ追求すべき課題はいっぱいいっぱいあります。

今後もみなさまと一緒に楽しく音楽を続けさせていただきます。どうぞよろしくです!


posted by YASU-Q at 16:45| Comment(0) | TrackBack(0) | ライブレポート

2015年12月28日

今・ここにいる演奏家集団:キング・クリムゾン日本公演

ドラムのひぐQでございます。はっきり言ってキング・クリムゾンのファンです。ハイ。

しかし「キング・クリムゾンが来日公演する」と知った10月のあの夜、大阪公演はとっくに初日(12月12日)完売。あの時は酔いが覚めました。即座に現金をポケットに突っ込んで近所のコンビニへ一目散、追加公演(12月13日)のチケットを入手して飲み直し…

というわけで、2015年12月13日(日)の追加公演に行ってきました。前日(12日)の演目が堂々たるキング・クリムゾン名曲集だったのに対し、ややコアなネタを投入した選曲という印象ですが、まぁ似たようなもんでしょ。どうやら…

☆ 12日にだけ演奏した曲:
Larks’ Tongues In Aspic Part I
Red
Hell Hounds of Krim
The Talking Drum
Larks’ Tongues In Aspic Part II

☆ 13日にだけ演奏した曲:
VROOOM
Banshee Legs Bell Hassle
A Scarcity of Miracles (Jakszyk, Fripp and Collins cover)
Sailor's Tale

…という具合らしい。

しかし、そんなことはどうでもよろしい。異次元の演奏会でした。「あいつら、オレ達よりちょっと上手いかもな」というギャグも用意してたんだけど、そんなものはどこへやら、「エライものを聴いてしまった」という軽い衝撃に包まれてビールを1リットルほど飲んで帰りましたよ。それから家でブドウ酒を空けましたよ。

何しろステージ前面に3人ドラムですよ。昔から2人ドラムぐらいは平気で使っていたキング・クリムゾンとはいえ、そして常に複数の打楽器奏者を欲していたキング・クリムゾンとはいえ、やはりフツーにドラムセットを叩くドラマーが3人ずらりと並ぶ図というのは…異様。

さて、実は私のお目当ては、ドラムのガヴィンさん(Gavin Harrison)。そもそも Porcupine Tree でのドラムが非常に上手くて効果的、おまけに発想も面白いので、インタヴューに至るまでフォローしていたのであります。そんな彼がキング・クリムゾンに参加すると聞いたのは去年ぐらいだったかなぁ。椅子から落ちそうになりましたよ。今回のツアーに当たって「どのように3人のドラマーにドラミングを割り振るか」を率先して考えたのもこの人だそうです。

ガヴィンさんの基本はシンプルで、「その場で周りの音を聴き、そこに参加して、最も良い音楽を作っていく」というもの。演奏家として当たり前の態度というなかれ。彼は真面目なんです。バンドの練習を録音して聴いたりしない(その場で判断すべきだから)。とにかく「この曲に自分はどのように貢献するか」を考える。たった一曲の一か所のためでも、それ用のシンバルを用意する…という具合。

実はこれ、「キング・クリムゾンが演奏すべき音楽があれば、そこにキング・クリムゾンがやってきて、それを演奏する」というキング・クリムゾンの姿勢そのものである。それはまた、ロバート・フリップ氏の姿勢でもある。

フリップ氏は、音楽を作る人というより、演奏家である。少なくともご本人はそうおっしゃる。きれいな曲を書くこともできるし、「ウィンドウズ7」の起動音を作ったのもこの人だから、世界中の人が彼の作った音楽を聴いている形だけど、基本的にはギター奏者なのだ。そんな彼の姿勢は、「今・ここにある瞬間に入り、よく訓練された自分を音楽の中に置くことで、その音楽を作り出す」である。

そんなフリップ氏が率いるキング・クリムゾンは、当然ながら「今・ここに音楽を作り出す演奏家集団」ちゅうことになります。今回のツアーはフリップ氏の引退公演みたいな色合いも強いので、往年のメンバーが集まって往年の名曲をどんどん演奏する。当然ながら過去の自分たちの演奏のコピーではなく、今・ここに往年の名曲が現前する演奏を行う。

これ、言うのは簡単なんですが、実際やるとなると、ちょっとした職人である必要がありますぞ。音を聴きつつ音を出しつつ音の中に身を置き、音楽を現前させる演奏家集団キング・クリムゾンの「何だかスゴイ!」感はここから出てくる。

ちょっと待て。今回のツアー、往年のメンバーばかりではないぞ。新入りがいるじゃないか。つまりそれは…3人のドラマーなんですな。さぁどうする。常にドラマーを必要とし、「バンドの性格はドラマーで決まる」と断ずるフリップ氏、どうする…。

そこに音楽職人ガヴィンさんがピタリと収まるわけです。そもそも演奏姿勢と発想がキング・クリムゾンしている。往年の曲を理解した上、残り2人のドラマーとの連携も客観的に考えることができる。これなら夢の3人ドラマーが実現する。バッチリじゃないですか。別に私がファンだから言うわけじゃないですよ。何だったら「キング・クリムゾン」名義でフリップ氏が演奏している写真等を確認してご覧なさい。いつもフリップ氏の近くには(メインの)ドラマーがいますから。

かくして往年の音楽を現前させる演奏家集団、キング・クリムゾンが成立する。それが大阪を通過して行ったのでありました。強烈な「今・ここ」感。それは記憶や思い出にするべきものではなく、いつまでも今・ここであるべきものなのであります。私どもも、そういう演奏をしたいものでございます…

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演奏終了後にちゃんと撮影OKタイムが設定されておりました。

posted by YASU-Q at 01:18| Comment(1) | TrackBack(0) | ライブレポート