2018年03月24日

革と皮の闘い

オッサンって革製品好きですよね。

革ジャンに始まり革カバン,革パンツ,革ベルト,革靴,革財布...まあ革ベースとか革マイクは聞かんけど,ドラムは皮張ってるし,革ギターぐらいは現実にありそうでコワイ。


私YASU-Qもオッサンのご多分に漏れず革製品大好き。

上記の定番革製品はもちろん,特に好きなのがこれ,革ブーツ。


2918.jpg
※これは特にお気に入りのサイドゴアブーツ。紐は面倒くさいしだんだん履かなくなった(笑)


冬場はだいたいブーツ履いてることが多い。夏でもブーツっぽい靴を履いてるぐらい。以前クルマのレースを本気でやってた頃は1年中ブーツ状のレーシングシューズを履いてました(すぐに底減るのにね,バカだね)。

ただね,これまでいろいろ履いてきたのに,未だ定番中の定番,エンジニアブーツを履いたことがなかった。

だってあんな固い革,どうやったって履きこなせそうにない。最初の1年は足が毎日血まみれになるとか,いろいろコワイ逸話も聞くし。YASU-Qの足はかなりの甲高で,普通のブーツでも結構甲が痛くなるぐらいだし。

ただ50歳を超えて人生の残り期間が見えてきた今,酸いも甘いも痛いも痒いも,出来る経験はなんでも経験しておきたい。実際に履いてみて酷い目に遭ってみないと「酷い目に遭った」とは語れない。死ぬ時に「語れないこと」がいっぱいあるのは悔しいじゃないか。


ということで2年ほど前の秋,覚悟を決めて,エンジニアブーツの中でもド定番で,かつ履きこなすにはかなり根性が要る代物,RED WINGの2268を購入しました。

いや,もう,これが,そもそも店で試着するだけでもう必死(笑)。

お店のお兄さんが「これが適正サイズ」と持ってきたヤツなのに足が入らねえ,入らねえ,おいこれどうやって履くんだよ,状態。履く前からもう,脱ぐ時にちゃんと脱げるのかどうか不安で不安でドキドキしてくるような有様。

しかも無理矢理足を突っ込んでしまって,脱ぐ時が不安...というよりももっと今,今,今が痛い。痛い,痛いよこれ。痛過ぎる。足の甲が激痛! 日常生活の中でまず遭遇しないレベルの痛み。明らかに身体に良くないことを身体が教えてくれている痛み。レッドウイングというよりレッドアラート。

これは無理。絶対無理。痛過ぎて一歩も歩けない。


そして脱ぐ時はさらに地獄。足が「もう無理無理無理無理,早く脱いで〜!」と絶叫しているにもかかわらず,全然脱げない。ブーツの中で足が圧縮状態になってしまって全然ビクとも動かない。

「行きはヨイヨイ帰りはコワイ」とか「山は登るよりも下りが正念場」とか「うっかり左右衛門,後悔の巻」とかいろいろ無意味なフレーズが頭の中でぐるぐる回り,これひょっとして救急車?ここから救急搬送?とかサイアクの事態までよぎりつつ,それでも脱げない。

胸はドキドキ,冷や汗ダラダラ,店員のお兄さんの「大丈夫ですか?」という問いかけに「だ,だ,大丈夫」と答えながらも,とうとう足がこむら返りを起こしてイスにどうと倒れてしまい,お兄さんに助けてもらってようやっと革緊縛地獄から脱出した時には目に涙が浮かんでました(笑)。


それでもトラウマにならず,5分後には「も,もう1サイズ大きいのでお願いします」と再チャレンジした俺エライ(笑)!

しかし1サイズアップでもまだ結構苦しい。何かもう全身が足になったような,身体全体への息苦しいばかりのきついきつい呪縛を感じる。それに明らかに足の甲が痛い,痛い。特に右足の甲。顔をしかめつつ一歩二歩,よちよち歩きするのが精一杯。

そしてこれもまた脱ぐのが地獄。とりあえずお兄さんに「助けて」って言えば脱げることが分かっているためさっきほど怖くはないが,再び冷や汗まみれで悪戦苦闘しばしでやっと開放され,もうかなりウンザリな気分。


「も,もう1サイズ大きいのでお願いします」と言った俺を笑うべからず(笑)。

さすがにこのサイズになると脱ぎ履きはかなりラクになるが,「緩いサイズを買ってはイケナイ」というエンジニアブーツを買う時の鉄則に反する。お兄さんも「エンジニアは足が血まみれになるぐらいのを買って徐々に足に馴染ませてくもんです」って力説するし。

悩みに悩んだ末,2番目に履いたヤツを買った。買っちゃったよ...どうするんだこれ。


本当は1ヶ月後に迫った九九五式のステージで履きたかったが,どう考えても1ヶ月後に普通に履けるようになっているとは思えない。とりあえず革が伸びるというミンクオイルを塗りたくって部屋の中で毎日履く,履く,痛いけどガマンして履く。

室内で毎日履いていると最初は10分で足が痺れて,甲が痛くてギブアップだったのが,徐々に20分,30分ぐらいはガマンできるようになってきた。脱ぐ時はまだドタバタするけど履く時はそんなに苦労しなくなってきた。

そこで,購入後数ヶ月経って初めて,ワンコの散歩に履いて行って地面デビュー(笑)。

でも実際に履いて外を歩くといつもの甲の痛みだけじゃなくって,足のあちこちに明らかに皮が剥けた系の,要するに靴擦れの痛みが。結局15分ほどで家に引き返して(ワンコごめん)靴下を脱ぐと,足の甲がアザになってるだけじゃない。くるぶしの下とか小指の外側とか踵とか,至る所に靴擦れができて本当に血まみれ。痛いよ〜(泣)。


それでも3日後に絆創膏貼って再チャレンジする俺エライ!(もういいって)

でも...予想つきますよね。絆創膏なんてすぐに剥がれてしまって,結局はオッサンの足の皮と牛の革の直接対決。そして勝てるはずもないオッサンの柔な足の皮。皮を剥がれブーツにされてしまった牛の恨みはコワイ。再びズタボロに逆襲され血まみれになるオッサンの足。


その年の冬はもうオッサンの足の皮には全く勝ち目がなく牛の革の圧勝。結局短時間のワンコの散歩ぐらいしか履いて出ることはできませんでした。

そして次の冬も戦況は変わらず。

絆創膏ではダメなことが判り,包帯やガーゼの固定に使う医療用のテープを職場からパチって(自営業だから別にいいよね),これで靴擦れの出来る場所にテーピングして闘いに臨むようにしましたが,ひどい靴擦れはできなくなったものの,右足の甲の部分が慢性的に打撲傷のようになり,常に痛みが引かなくなってしまいました。


そして今回が3年目の冬。

シーズン入りを前に,ちょっともう,微妙にうんざりモード。もうオークションに流そうかな,リサイクルショップに持って行こうかな...そんなことも頭によぎってましたが,これでダメならもう売っぱらおうと最後の賭けにでました。それはシューストレッチャーというブーツや靴の革を伸ばすための器具の導入。これを革伸ばし用のスプレーと合わせ技で使う。これが最終兵器。


これは効きました。

やっと右足の甲の部分の痛みがマシになり,普通にワンコの散歩に履いて行って,30分40分歩いて帰って来られるようになりました。靴擦れ予防のテーピングも徐々に減らし,左右数カ所のテーピングだけで大丈夫になりました。まだ気軽にパッと履いて,というわけには行きませんが,まあワンコの散歩や通勤の行き帰りぐらいなら大丈夫。

革と皮の闘い。3年目にしてようやっと五分五分に持ち込めた。

しかし,ここまでして履かないといけないのか,エンジニアブーツ(笑)。

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※ようやっと新品感が少し薄れてきた宿敵RED WING 2268

でもまあ,これなら死ぬ前に孫に貴重な経験談として語ることもできるでしょう。

「エンジニアブーツ買う時は,同時にストレッチャーも買っとけ! 革と皮だと,普通に皮が負けるから!



posted by YASU-Q at 15:45| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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